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令和のコメ騒動(令和7年6月号)

≪ 令和のコメ騒動 ≫

 

 

 今月は何を書くか色々考えたが毎日テレビで報道されるコメ問題について書くことにした。

 「高値が続くのがとにかく許せない」「無策無能だ」という論調が続いて農林水産大臣の更迭まで事態が発展した。確かに江藤拓・前農水相の軽薄な発言、失言には呆れるばかりである。さながらそれを逐一あげつらった野党の絶叫も、はやし立てたメディアの報道も、子供じみていていかがなものかとも思った。その挙句、トップ交代だけで政策方針も一転するのだから、日本の農業物価に関わる行政体系全体は一体どうなっているのか。随意契約で価格の下落した備蓄米に殺到するメディアも消費者もおよそ疑問を抱いておらず、コメとなると皆我を忘れるのが日本の風土のようだ。

 コメの値段は本当に高いのか、小泉進次郎農林水産大臣は「高すぎる」と断言し、なりふり構わない値下げ策で打ち出した。すると、野党が今度は安値だけが課題ではないと言い出し、それをメディアが無批判にそのまま伝える。所詮は条件反射にしか映らない。物価は相対的なものであり、「高すぎる」のなら需給に反映するはずで、価格が高止まりしたままなのは需要が減らないからである。

 とにかく冷静な報道が乏しい令和のコメ騒動、誰もがコメ農政を意識するように多とすべきであろう。それにしてもメディアは、もっとしっかりして欲しいところだ。

代表取締役会長 古庄忠信

 

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